裸足フェチへ送る、裸足小説

裸足フェチである主が綴る裸足小説。

⑶初舞台

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来る日も来る日も、寮から裸足で熱い地面を歩いてレッスン場へ向かい、レッスンの日々。

そんな日々が1ヶ月経とうとした時、初めての表舞台の仕事が舞い込んできた。

プロデューサー(以下、P)「今日はアイドルとして初の表舞台でのお仕事です。ラーメンフェスのステージでのミニライブです。他のアイドルさんも沢山出演されますが、その中で自分たちの存在を目一杯アピールしてきてください。」

5人「はい!」

マネージャー「よし、じゃあ行こうか!」

5人とマネージャーは車で会場に向かった。

会場に着くと、既に沢山の人が訪れていた。

マネージャー「よし、初舞台、気合い入れていきましょう!」

5人「はい!」

マネージャー「では、これから待機場所に向かいます。付いてきてください。」

5人は車から舞台裏の待機場所へと向かう。もちろん、道中は裸足で向かう。その姿を見た会場の客からざわざわと声が聞こえる。

「え?あの5人裸足じゃない?今日ステージに出るアイドルなのかな…。」

「本当だ!でも、何で裸足なんだろ?女の子なのに、なんか可哀想じゃない?」

「最近は色んなアイドルが出て来てるから、こういうアイドルがいてもおかしくないけどね。」

藍田「なんか私たち注目されてない?」

四宮「当然と言われれば当然かもね。外なのに靴履いてないんだから。」

楠木「なんか恥ずかしいです…。」

安元「何を今更言ってるの?裸足で活動することはオーディションの時から分かってた話でしょ?あまり気にし過ぎないことよ!」

道明寺「そうね、これが私達のアイデンティティだと思えるように頑張っていけばいいのよ!」

舞台裏に着くと、何組かのアイドルが準備を始めていた。先陣を切って、道明寺が他のアイドルに向けて挨拶をした。

道明寺「はじめまして!私達ベアフットと言います!今日が初ステージの新人アイドルです!よろしくお願い致します!」

アイドル「よろしくお願いします!」

「みんな裸足なんだね…?どうして?」

四宮「私達は裸足のアイドルグループとして活動しているんです。名前のベアフットも日本語で裸足って意味なんです。」

アイドル「そうだったんですね。大変だと思うけど、お互い頑張りましょうね!」

5人「はい!ありがとうございます!」

他のアイドルへの挨拶もひと段落したところで、トップバッターのアイドルのステージが始まった。5人はそのパフォーマンスに圧倒されていた。

楠木「やっぱりすごいですね、パフォーマンスに迫力があります。」

道明寺「私達がテレビとかで見てたアイドルが目の前でパフォーマンスしてる…本当に信じられないけど、これが現実なのよね。」

5人は食い入るようにそのパフォーマンスを見つめていた。

そして、いよいよ5人の出番がやって来た。アイドルらしいキラキラした衣装を見に纏い、ステージへ向かう。裸足が強調して見えるようにミニスカートの衣装だ。

道明寺「今日は初めてお客さんの前でパフォーマンスします。気合い入れていきましょう!」

5人「オー!!」

MC「続いては、今日が初ステージ!日本初!いや、世界初!裸足アイドル"ベアフット"の登場です!どうぞ!!」

〜♪

曲がかかり、5人はステージに上がる。レッスンで練習してきた成果を出そうと皆張り切っていた。しかし、ステージに足を踏み入れた途端、まさかの事態が。

四宮「……熱い…!!…」

安元「……アツすぎる…!…」

ステージは鉄板で出来ており、この日も容赦なく真夏の太陽が照りつけていた。そのため、文字通り鉄板焼きが出来そうなほどにステージは熱くなっていた。

5人は熱さを顔には見せずに笑顔でパフォーマンスを続ける。しかし、足元に目をやるとつま先をステージに付けないようにあげていたり、振り付けに合わせてステージから足を離してみたりと、思い思いのやり方で熱さに耐えている。パフォーマンスが終わり、MCの時間。緊張の初挨拶だ。

道明寺「みなさん!初めまして!私達"ベアフット"と申します!」

5人「よろしくお願いします!」

道明寺「ではまず自己紹介!里佳子ちゃんから!」

藍田「はい!藍田里佳子です!よろしくお願いします!」

楠木「楠木きららです。よろしくお願いします。」

四宮「四宮彩華です。よろしくお願いします。」

安元「安元祐未です!よろしくお願いします!」

道明寺「はい!リーダーを務めさせて頂いてます、道明寺早苗です!よろしくお願いします!」

---拍手---

自己紹介を終えて、話題は呼び名について。

道明寺「私達、皆さんの前に立つの初めてじゃないですか?だから、呼び名を覚えて欲しいんです!」(小刻みに足踏みして熱いのを我慢している)

四宮「あの、その前に一言言ってもいいですか?足めっちゃ熱いです笑」(と言いながら足をバタバタさせる)

藍田「本当に熱い!!」

安元「(足の裏を見て)私なんか水ぶくれみたいなの出来てます。」

藍田「火傷すんのはやっ!笑てか、足の裏きたなっ!!」

---爆笑---

藍田「もうっ!笑わないでくださいよー!こっちは必死なんですから!」(足をステージに付けていられず、足踏みを繰り返す)

藍田「ああ、早苗ちゃんごめん!呼び名だよね?じゃあ私から!私のことはりーちゃんって呼んでください!皆さん呼んでくださいね、いきますよー、せーの!」

「りーちゃん!」

藍田「ありがとうございます!では次、きららちゃん!」(足をバタバタさせている)

楠木「はい!私のことはきららでお願いします。いきますよ、せーの!」

「きらら!」

楠木「ありがとうございます!次、彩華ちゃん!」(小刻みに足踏みしている)

四宮「はい。私は彩華でお願いします。では、せーの!」

「彩華!!」

四宮「ありがとうございます。次、祐未ちゃん!」(足をもう片方の足に乗せて静かに熱さを我慢している)

安元「はーい!私はゆーみんでお願いします!せーの!」

「ゆーみん!」

安元「ありがとうございます!では最後、早苗ちゃん!」(交互に片足立ちで我慢している)

道明寺「はい!私の事は早苗ちゃんでお願いします!いきますよー、せーの!」

「早苗ちゃん!!」

道明寺「ありがとうございます!ここでお知らせがあります!きららちゃんお願いします!」(足の裏同士を合わせるように直立して熱さを我慢している)

楠木「はい!9月15日の土曜日に握手会ならぬ、握足会を開催します。ステージ終了後、物販にてチケットを販売します!」

安元「アイドルの足なんて触れるものじゃないですよー!この機会をお見逃しなく!」

道明寺「では、最後の曲いきたいと思います!」

最後の曲にいくかと思いきや、なかなか音楽が流れてこない。音響トラブルのようだ。裏から声が聞こえてきた。

「ごめん!音響がちょっとトラブっちゃって。5分あれば直ると思うから、その間繋いどいてもらえるかな?」

道明寺「あ、えっと、はい!」

こうして5人は5分間、鉄板のステージの上でMCを繋ぐことになった。

道明寺「えっと、音響がちょっとトラブルみたいなので、もう少し私たちにお付き合いください!」

藍田「ヤバい!本当に熱い!!」(足をバタバタさせる)

道明寺「お見苦しいかと思いますが、本当に熱いので、そこは許してくださいね。」

客「大丈夫だよー!がんばれー!!」

安元「ありがとうございます!まだまだ裸足駆け出しなので、足の裏の皮が薄いんですよね、これから厚くなっていけば、熱くなくなるかな?なんてね。」

客「おー!うまい!!」

四宮「なんて冗談言ってますけど、本当に熱いんですよ?ここ。熱湯風呂なんて比じゃないですって。」

楠木「私たち、芸人さんに負けてないですかね…?」

道明寺「いやいや、競う相手間違えてるから笑」

5人が熱さに耐えてバタバタしてる光景は滑稽なものだ。その後、音楽がかかり、鉄板のステージの熱さに耐えながらパフォーマンスをやりきった。客受けも良く、初ステージは大成功に終わった。

ステージが終わり舞台裏に戻ると、他のアイドルが心配そうに声を掛けてきた。

「足の裏大丈夫だった?火傷してるんじゃないの?」

道明寺「うーん、多分してるかもしれないです笑 でも、初めてのステージがここで良かったと思っています。」

「こんな過酷だったのに、どうして?」

道明寺「これから裸足で活動していく中で、大変な事が沢山あるだろうなと思っていて。そういう意味で、このステージをこなせたことは1つ自分たちの自信に繋がるなと思ったんです。」

「すごい前向きなんだね…私たちも負けてられない!お互い頑張っていきましょう!」

道明寺「はい!ありがとうございます!ところで、どうです?裸足になってみますか?」

「それは遠慮させていただきます笑」

藍田「そんな冷たいこと言わないでくださいよー!…でも、普通に考えたらそうなりますよね。」

こうして全ステージが終了し、物販がスタートした。もちろん、ベアフットのメンバーは全員裸足のままである。

お客さんが来てくれるか不安なメンバーだったが、そんな不安をよそに物販には約50人程の客が集まった。

安元「来てくれてありがとう!」

客1「今日のステージ感動したよ!足の裏痛くない?」

安元「正直痛い笑 なんかずっとヒリヒリしてる。でもあんまり心配しないで!私たちの足の裏はこれから分厚くなっていくから笑」

客1「それは頼もしいね笑 握足会楽しみにしてるね!」

安元「うん、待ってるね!ありがとー」

客2「お疲れ様!ステージ感動した!MCも面白かったし、これから応援していくね!」

四宮「ありがとうございます。」

客2「彩華ちゃん、だったっけ?アタマ良さそうだよね。これからクイズ番組のオファーとか来るんじゃない?」

四宮「そうですか、ありがとうございます。私もそういう番組に出てみたいなって思ってるんです。」

客2「うん、近い将来絶対出れるって!…でも、そういう収録の時とかもずっと裸足なんでしょ?嫌だなーとか思わない?」

四宮「それはまぁ、多少はありますけど、でもクイズ番組で頭の良い女の子が裸足って、シュールで面白そうじゃないですか?矛盾してる感じがウケるかなと思ってるんですよね。」

客2「うん、それはすごい面白いと思う笑 早くテレビで彩華ちゃんの姿が見てみたいな!」

四宮「ありがとうございます。期待に応えられるように頑張りますね。」

客3「りーちゃんお疲れ様!足の裏火傷した?」

藍田「うん、火傷した笑 水ぶくれ出来てる。」

客3「ちょっと見せて?」

藍田「それは握足会までお預け!その時に見せてあげるから!楽しみにしててね!」

客3「しょうがないか!うん!楽しみにしてるね!」

客4「きららちゃんお疲れ様!よく頑張ったね!足、痛いでしょ?」

楠木「ぜ、全然大丈夫です…!見てくださってありがとうございました!」

客4「そんなー、強がってるでしょ?痛いなら、正直に言っていいんだよ?」

楠木「本当に大丈夫ですよ…!心配してくださって、ありがとうございます。」

客4「きららちゃんは我慢強い子だね。よし、これから応援する!あんまり頑張りすぎて身体壊さないようにね!」

楠木「ありがとうございます…!」

客5「お疲れ様!MC回すの上手いね!本当に初めてのステージ?」

道明寺「はい!MC上手いなんて、嬉しい。」

客5「握足会もライブあるんでしょ?」

道明寺「うん!握足会の前にミニライブをやるから、見に来てね!」

客5「うん!MC楽しみにしてる!」

こうして、ベアフットとして初めてのイベントは終了した。車に戻るまでの道中、メンバーは足の裏を気にしていた。

藍田「足がずっとヒリヒリしてるよー。しかも、こんなに真っ黒になったら汚れ取れないんじゃない?」

四宮「もう取れなくてもいいんじゃない?だって私たち基本的に裸足だし。」

藍田「あ、それもそっか!」

安元「でもお客さん沢山来てくれて嬉しかったなー。こんなに上手くいくと思わなかった!」

道明寺「MCはちょっと見苦しい部分見せちゃったけどね…まさかあんなにステージが熱いと思わなかったよ。みんなよく耐え抜いたね。」

楠木「本当はすごく熱かったし、足痛かったけど、お客さんに痛くないって言ったらすごく心配してくれて、嬉しかったなぁ。こういう経験って、裸足じゃなかったら出来なかった事だと思うんだ。だから今は裸足に感謝してる。」

道明寺「きららちゃん…」

5人は足の痛みとファンの優しさを胸に刻み、会場を後にした。